そのスピード感と迫力で、一度観たら誰もが虜になるスポーツ、アイスホッケー。
ただ観るだけでも面白いのですが、やっぱりルールを知っていた方が何倍も楽しめます!
ということで、本記事ではアイスホッケー独特のルールを解説していきます!
「その前に基本のキが知りたい!」という方は、まずは下の記事をぜひお読みださい!
アイシング
アイスホッケー観戦初心者が最も戸惑うルールのひとつがアイシングです。
アイシングが適用される条件は以下の通りです。
- Aチームの選手がセンターラインより自陣側から打ったパックが、誰にも当たらずにBチーム側のゴールラインを越える。
- Bチームの選手が、Aチームの選手より早くBチーム側のディフェンディングゾーンのフェイスオフスポットを通過する。
アイシングが宣告されるとプレーが中断され、アイシングを宣告された側(上の例だとAチーム側)のディフェンディングゾーンのフェイスオフスポットから試合が再開されます。
また、この際Aチームの選手は交代することができません。
アイシングは、攻め込まれて疲労したチームが選手交代するために、苦し紛れにパックをクリアすることを防止するためのルールと言えますね。
実力差のある格下のチームにとっては結構残酷な話です。笑
ちなみに、後述するパワープレー時は、数的不利のチームに対してはアイシングはコールされません。
たまに線審が間違えてコールしてしまうと、選手から結構睨まれます。笑
オフサイド
アイスホッケー観戦初心者を悩ませるもう一つのルールがオフサイドです。
サッカーにもオフサイドはありますが、アイスホッケーの方がわかりやすいので、構えずに読んでみてください!
適用条件
オフサイドがコールされる条件はとてもシンプルです。
- Aチームの選手が、Bチーム側のブルーラインをパックより先に越えたとき
にオフサイドがコールされます。
サッカーの場合はパスに対してのみですが、アイスホッケーではパスに限定されません。
オフサイドがコールされると、試合が中断されてオフサイドの発生した場所に最も近いフェイスオフスポットから試合が再開されます。
守備側にとってのオフサイド
オフサイドは、攻め込まれている守備側にとっても非常に重要です。
なぜなら、不利な状況でもパックをブルーラインの外に出すことができれば、相手の攻撃をリセットすることができるからです。
ブルーライン付近では、パックをアタッキングゾーンにキープしたい攻撃側と、何としてでもブルーラインの外に出したい守備側の激しい攻防が見られます。
観戦の際は、ブルーライン上の戦いにも注目してみてください!
ペナルティ
アイスホッケーでは選手が反則行為を行うと、その重さに応じたペナルティが課せられます。
ペナルティの種類は以下の通りです。
- マイナーペナルティ
- ダブルマイナーペナルティ
- メジャーペナルティ
- ミスコンダクトペナルティ
- ゲームミスコンダクトペナルティ
- マッチペナルティ
- ペナルティショット
通常の試合で発生するのはマイナーペナルティがほとんどなので、ここではマイナーペナルティの場合に絞って解説していきます。
ペナルティについてさらに詳しく知りたい!という人は、下の記事を読んでみてください!
パワープレーとペナルティキリング
マイナーペナルティを課せられると、反則を犯した選手は2分間ペナルティボックスと呼ばれる場所に閉じ込められ、チームは数的不利を強いられます。
ペナルティによって数的有利になっている状態をパワープレー(PP)、逆に不利になっている状態をペナルティキリング(PK)と呼びます。
パワープレーはチームにとって得点の大チャンスなので、得点能力の優れた選手が、逆にペナルティキリング側のチームでは守備のスペシャリスト達が氷上に送り込まれます。
数多くの得点チャンスが生まれるので、パワープレー中は瞬き厳禁ですよ!!
ちなみに、パワープレーは以下のいずれかの条件が満たされると終了します。
- パワープレー側のチームの得点がないまま所定の時間(マイナーペナルティの場合は2分)が終了する
- パワープレー側のチームが得点する
代表的なマイナーペナルティ
ここでは、試合でよく見られるマイナーペナルティを紹介します。
この他にもたくさん種類がありますが、とりあえず以下を押さえておけば大丈夫です!
反則の種類 | 内容 |
フッキング | スティックで相手を引っ掛け、動きを妨害する |
スラッシング | スティックで相手を叩く |
トリッピング | スティックや足で相手の足を引っ掛ける |
インターフェアランス | パックを持っていない相手選手を妨害する |
クロスチェッキング | スティックの柄で相手を強く押す |
ハイスティッキング | スティックを振り上げ、相手の顔に当てる |
ホールディング | 相手を掴んで動きを妨害する |
6人攻撃(エンプティーネット)
これはルールではないのですが、最後にアイスホッケー特有の面白い戦術を紹介します。
アイスホッケーでは、試合終盤に負けているチームがゴーリーをベンチに下げ、フォワードを1人追加で投入する、捨て身の攻撃をすることがあります。
これを6人攻撃、またはエンプティーネットと呼びます。
6人攻撃を仕掛けたチームはもちろんゴールががら空きになります。
失点のリスクを負ってでも攻撃力を高め、なんとか同点に追いつこうという、まさに背水の陣ともいえる戦術です。
厳密に決まっているわけではありませんが、1点差だと第3ピリオドの残り2分、2点差だと残り3〜4分、3点差だと残り4分〜5分くらいで仕掛けることが多いです。
ゲームが僅差で終盤を迎えた時は、負けているチームのゴーリーの動きにも注目してみましょう。
ベンチに全速力で滑っていくゴーリーのレアな姿が見られるかも!?
終盤で同点に追いついた時の選手や会場の盛り上がりは形容しがたいものがあります。
数々のドラマを生んできた6人攻撃、試合終了まで大興奮間違いなしです!!
まとめ
見る機会が少ないせいか、ルールが難しいと思われがちなアイスホッケーですが、試合で発生する特定の状況さえ押さえておけば楽しく観ることができます!
紹介しきれないルールもたくさんありますが、この記事を読めば大体のシチュエーションは理解できるはず!
1人でも多くの人に、ホッケー観戦を楽しんでもらえると嬉しいです!!
もっとルールを知りたい!という人は、地味によく起こるシチュエーションを解説した下の記事をチェックしてみましょう!
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