この記事では、アイスホッケーの基本中の基本を解説します。
初観戦を控え、楽しめるか不安な人も、この4つのポイントさえ押さえれば安心です!
まずは基本を押さえよう!
アイスホッケーは、その名の通りアイス(氷)の上で行われるスポーツです。
2チームに分かれ、スティックと呼ばれる棒でパックと呼ばれる円盤状の硬質ゴムを打ち合い、ゴールに入れることで得点を競い合います。
得点はサッカーやハンドボールと同様、1点ずつ記録されます。
スティックは左手が上、右手が下になるように持つライトハンドと、その逆のレフトハンドの2種類があります。
パックは厚さ2.54cm、直径7.62cmで、ゴムと言えどもめちゃくちゃ硬いです。
生身のところに当たると死ぬほど痛いです。笑
スケートリンクについて
次に、戦いの舞台であるスケートリンクについて解説していきます!
サイズ
アイスホッケーは、4隅が丸まった長方形のスケートリンクで行われます。
リンクには国際規格と北米規格の2種類あり、サイズはそれぞれ
- 国際規格→長さ約61m×幅約30m
- 北米規格→長さ約61m×幅約26m
となっています。
北米の方が少し小さいのは、スペースを狭くすることで選手の余裕をなくし、試合の展開を早くすることでよりスリリングにするためです。
アメリカのスポーツは興行としての側面が強いので、北米プロリーグであるNHLも得点シーンを多く作り、試合を盛り上げるためにさまざまな独自ルールを設けています。
ちなみに、サッカーのピッチはFIFA推奨サイズが長さ約105m×幅約68m、バスケのコートは長さ約28m×幅約15mなので、アイスホッケーはちょうどその中間くらいですね。
リンクの周囲はボードで囲まれており、パックがボードに当たってもプレーは続行されます。
ボードを使ったパスやドリブルが見られるのも、アイスホッケー独特の面白さです!
ゾーン
スケートリンクには赤い線が3本、青い線が2本引かれ、その青い線(ブルーライン)で3つのゾーンに区切られています。
自チームのゴールがあるゾーンをディフェンディングゾーン、真ん中のゾーンをニュートラルゾーン、敵チームのゾーンをアタッキングゾーンと呼びます。
リンクの両端に引かれた赤いラインはゴールラインと呼ばれます。
アイスホッケーはゴールラインより後ろのスペース、つまりゴール裏も使える珍しいスポーツです。
このゴール裏を使ったプレーは、ゴーリー(ゴールキーパー)泣かせで非常に厄介です。笑
フェイスオフスポット
リンクにはディフェンディングゾーンに2つ、ニュートラルゾーンに5つ、アタッキングゾーンに2つ、計9つの点が描かれており、これをフェイスオフスポットと呼びます。
アイスホッケーは得点後や反則後など結構頻繁にプレーが止まるのですが、試合開始時を含めてプレーが始まる時は、9つのスポットのいずれかでほぼ必ずフェイスオフが行われます。
フェイスオフとは、両チームの選手1人ずつが向かい合い、審判が落としたパックを取り合うことです。
バスケットボールのティップオフに似ていますね。
試合時間について
レギュレーションタイム
アイスホッケーの試合は、20分を1区切り(ピリオド)として、計3ピリオドで行われます。
アイスホッケーはサッカーと違い、プレーが止まる度に時間も止めるので、プレー時間は1ピリオドきっかり20分です。
ピリオドの間にはインターミッションが取られます。
観戦の際は、プレーが止まっている時間とインターミッションを考慮し、試合開始から終了までだいたい2時間30分くらいをみておくと良いと思います。
オーバータイム
3ピリオドを終了しても同点で決着がつかない場合は、オーバータイムに入ります。
時間や試合終了のタイミング(いずれかのチームが得点したら終了 or 得点してもオーバータイム終了まで続行)は大会によって様々ですが、一般的には得点により終了するケースが多いです。
ゴーリーにとっては、点を取られた瞬間に試合が終わるので負けた時は大変気分が悪いです。笑
シュートアウト
オーバータイムでも決着が付かなかった場合は、シュートアウトに入ります。
シューターとゴーリーが1対1で対峙し、より多くの点を取ったチームが勝利となります。
サッカーのPKは5ラウンドですが、アイスホッケーの場合は3ラウンド〜5ラウンドで行われることが多いです(これも大会によってまちまちですが)。
選手のポジションについて
最後に、選手のポジションについて確認しておきましょう!
アイスホッケーは一度に6人の選手が氷に乗ってプレーしますが、それぞれに役割があります。
フォワード
主に攻撃を担うのがフォワードです。
フォワードにはセンター、レフトウィング、ライトウィングの3つの役割があります。
センターはその名の通り3人の真ん中に位置します。
得点能力は持ちろん、レフト、ライト両ウィングの持ち味を発揮するパスセンスやゲームメイクの能力が求められます。
レフトウィング、ライトウィングはセンターを挟むように左右に位置します。
点取り屋としての得点能力やリンクのサイドを駈け上がるスピードが求められるポジションです。
フォワードの3人をまとめてラインと呼びます。
ディフェンス
ディフェンスは主に守備を担うポジションで、レフトディフェンスとライトディフェンスの2人で構成されます。
この2人は、担当ゾーンが異なるだけで大きな役割の違いはありません。
ディフェンスは攻めてくる敵フォワードを体で止めたり、スティックを使って相手のドリブルやパスをカットするため、体が大きくリーチの長い選手が担当することが多いポジションです。
ゴーリー(ゴールキーパー)
ゴーリーはチームのゴールを守る最後の砦です。
他のスポーツではゴールキーパーと呼ばれますが、アイスホッケーではゴーリーやゴールテンダーと呼ぶのが一般的です。
アイスホッケーはゴールが小さく、また1試合で約30本もシュートを受けるので、試合の結果に対するゴーリーの影響度が極めて大きいスポーツです。
そのため、アイスホッケーのゴーリーは花形ポジションとして人気選手も非常に多いです。
ゴーリーはアイスホッケーで最も重要かつ、最も格好いいポジションであると断言できます!
ちなみに、僕は高校の頃から10年以上ゴーリー一筋でプレーしているので、このポジションへは並々ならぬ愛があります。笑
ゴーリーはゴール前という狭い範囲を速く、正確に動く必要があるため、高いスケーティングの技術が求められます。
また、広範囲のシュートを防ぐために身長が高く、体が柔らかいと有利です。
ゴーリーについてはこちらの記事で熱く語っているので、ぜひ読んでみてください!
選手交代
氷の上を高速で駆け回るアイスホッケーは、とても体力の消費が激しいスポーツです。
そのため、選手交代は何度でも可能で、また基本的にはプレーが止まっていなくてもいつでも行うことができます。
選手交代は、フォワードは3人1組のライン、ディフェンスは2人1組のペアの単位で行われることが多いです。
プレー中に選手がベンチのボードを乗り越えてどんどん交代していく様は、他のスポーツでは見られないアイスホッケー特有の光景です!
試合を観に行くと「あれ、〇〇選手がいつの間にかいなくなった!」ということが頻発すると思います。笑
また、ヘルメットで顔も見づらいので、応援する選手や気になる選手がいる人はしっかり背番号を覚えておきましょう!
ちなみに、ゴールキーパーは怪我をしたり、大量失点しない限りは交代しないことが多いです。
試合中に見失うこともないので、これから推しの選手を作りたい人はゴーリーのファンになるのがオススメですよ!笑
まとめ
アイスホッケーは日本人には馴染みのないスポーツで、ルールも複雑そうに感じられるかもしれません。
しかし、ポイントさえ分かっていれば誰でも楽しめます!
陸上のスポーツにはないスピード感と迫力をぜひ味わってみてください!
一度試合を観れば、きっとあなたもハマるはずです!!
この記事で基本を押さえたら、代表的なルールを解説したこちらの記事も読んでみましょう!
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