NHLファンのためのチーム解説シリーズ!
第3回目は、バッファロー セイバーズ (Buffalo Sabres) を紹介します!
基本情報
バッファロー セイバーズは、アメリカのニューヨーク州バッファローに本拠地を置くチームです。
現在NHLに参加しているチームの中で14番目のチームとして誕生しました。
本拠地はキーバンク センターです。
僕が観戦に行った2015年はファースト ナイアガラ センターという名前だったのですが、2016−2017年シーズンからキーバンク センターという名前に変更となりました。
バッファロー セイバーズの基本情報は以下の通りです。
所属カンファレンス | イースタン カンファレンス |
所属ディビジョン | アトランティック ディビジョン |
創立年 | 1970年 |
ホームタウン | ニューヨーク州 バッファロー |
ホームアリーナ | キーバンク センター |
チームカラー | ロイヤルブルー、金、白 |
プレーオフ優勝 | 0回 |
レギュラシーズン1位 | 1回 |
チームの歴史
バッファロー セイバーズは、バンクーバー カナックスとともに1970−1971年シーズンにNHLに参加しました。
セイバーズという名前は、当時オーナーの一人だったシーマー ノックスさんが開催したチーム名付けコンテストで応募されて決まりました。
バッファローのスポーツチームは、その地名にちなんでか「バイソンズ」という名前が付くことが多かったのですが、それを避けたかったノックスさん。
応募された数々のチーム名の中から、「リーダーが携え、攻守において強力な武器となる」という理由から、刀剣を表す「セイバーズ」が選ばれました。
NHL参加3年目の1972−1973年シーズンに、セイバーズは初のプレーオフ進出を果たします。
その2年後にはスタンレーカップ ファイナルに出場し、惜しくも第6戦でフィラデルフィア フライヤーズに敗れて優勝は逃したものの、加入直後のチームとしては上場のスタートを切りました。
当時のセイバーズを支えたギルバート ペロー選手、リック マーティン選手、リーネ ロバート選手の攻撃陣は「フレンチ コネクション」と呼ばれて恐れられ、今でも本拠地であるキーバンク センターにはその3選手の銅像が飾られています。
1992−1993年シーズンには、NHLの伝説的なゴーリー、ドミニク ハシェック選手が加入します。
ハシェック選手は全身を使った型破りなプレースタイルでシュートを止めまくり、1996−1997年シーズンにはリーグ最優秀選手賞と最優秀ゴーリー賞をダブル受賞するなど一時代を築きますが、セイバーズにスタンレーカップをもたらすことは叶いませんでした。
その後も2006年にスタンレーカップ ファイナルに進出するもカロライナ ハリケーンズに敗れて優勝はならず、いまだにスタンレーカップを獲得できていないセイバーズ。
近年は2015年にドラフト全体2番目の指名順位でフォワードのジャック アイケル選手を、2018年には全体1番目でディフェンスのラスムス ダーリン選手を指名するなど有望な若手が揃いますが、31チーム中最長の9シーズン連続プレーオフ進出なしという不名誉な記録を継続しています。
2018−2019年シーズンはレギュラーシーズンで10連勝するなど、随所にポテンシャルの高さが見られるセイバーズ。
来シーズンこそは、プレーオフで躍動するセイバーズの選手たちが見たいものです!
ホームタウン
セイバーズの本拠地であるキーバンク センターは、ニューヨーク州バッファロー に位置します。
ニューヨーク州と言っても皆さんが想像するマンハッタンからは遠く離れており、車だとなんと9時間の旅です!!
州の北西に位置し、豪雪地帯としても知られています。
ナイアガラの滝にほど近く、車で30分ほどで絶景を観ることができます!
また、カナダとの国境近くに位置しており、トロントまで車で2時間ほどですので、ホッケー旅行でバッファローに行くならニューヨーク市よりもトロントでホッケーの殿堂を見学したり、メイプルリーフスの試合を観る方がいいかもしれませんね!
「バッファローウイング」と呼ばれるチキンが名産なので、バッファローに立ち寄った際にはぜひ食べて帰りましょう!
近年の成績
セイバーズの直近5年間の成績は以下の通りです。
シーズン | ディビジョン内順位 (8チーム中) | プレーオフ結果 |
2015−2016 | 7位 | 進出できず |
2016−2017 | 8位 | 進出できず |
2017−2018 | 8位 | 進出できず |
2018−2019 | 6位 | 進出できず |
2019−2020 | 6位 | 進出できず8 |
歴史の項目でも触れたように、現在9シーズン連続でプレーオフに進出できていないセイバーズ。
選手の粒は揃っているのですが、なかなかブレイクできないシーズンが続いています。
このままプレーオフを逃し続けると、有望な若手選手も流出しかねないので、来シーズンこそは悲願のプレーオフ進出を果たしてほしいですね!
注目選手
最後に、バッファロー セイバーズで注目すべき選手を、フォワード3人、ディフェンス2人、ゴーリー1人の計6人紹介します!
フォワード
ジャック アイケル(Jack Eichel)
誕生日 | 1996年10月28日 |
身長 | 188cm |
体重 | 89kg |
ポジション | センター |
スティック | ライトハンド |
背番号 | 9 |
国籍 | アメリカ |
まず紹介するのは、セイバーズの若きエース、ジャック アイケル選手です!
2015年のドラフトでセイバーズから全体2番目の順位で指名を受けたアイケル選手。
ボストン大学でプレーしていた17歳当時から、「アメリカホッケー界の新たな顔」として注目を集め、同年のドラフトで全体1位指名を受けたコナー マクデイヴィッド選手(現在エドモントン オイラーズに所属)とともに世代を代表する選手として高く評価されていました。
NHLに戦いの場を移してからもその実力は抜きん出ており、1年目から24ゴール、32アシストの56ポイントを記録。
これはチーム最多得点、2番目のポイント数でした。
不振にあえぐ不振チームにいながら、2年目以降も順調にキャリアを重ね、2019−2020年シーズンは68試合でキャリアハイとなる36ゴール、42アシストの78ポイントを挙げました。
入団4年目、21歳の若さでキャプテンに指名され、名実ともにチームの顔となったアイケル選手。
彼個人の能力は申し分ないため、チームの力を引き出し、自身初のプレーオフ進出を掴み取れるかに注目です!
サム ラインハート(Sam Reinhart)
誕生日 | 1995年11月6日 |
身長 | 185cm |
体重 | 87kg |
ポジション | センター/ライトウィング |
スティック | ライトハンド |
背番号 | 23 |
国籍 | カナダ |
続いて紹介するのは、これまた若い点取り屋のサム ラインハート選手です!
アイケル選手入団の1年前、2014年のドラフトで同じく全体2番目でセイバーズから指名を受けたラインハート選手。
1年目となる2014−2015年シーズンは、開幕をトップチームで迎えたものの、初得点を挙げられず9試合の出場にとどまりました。
しかし、2年目以降は才能が開花してトップチームに定着。
今ではセイバーズになくてはならない得点源として活躍し、2019−2020年シーズンはアイケル選手に次ぐチーム2位となる22ゴール、28アシストの50ポイントを挙げました!
若手選手が多く、高いポテンシャルを秘めたセイバーズの中心であるラインハート選手。
今後のさらなる成長に期待です!
ジェフ スキナー(Jeff Skinner)
誕生日 | 1992年5月16日 |
身長 | 180cm |
体重 | 85kg |
ポジション | レフトウィング |
スティック | レフトハンド |
背番号 | 53 |
国籍 | カナダ |
フォワード3人目は、ジェフ スキナー選手!
2018年にカロライナ ハリケーンズからトレードで移籍してきたスキナー選手。
ハリケーンズ時代は2010−2011年シーズンに新人王に輝き、2016年からはオルタネート キャプテンを務めるなど、中心選手として第一線で活躍していました。
セイバーズ移籍初年度に自身最多となる40得点を記録し、いきなり期待に応える大活躍!
2019−2020年シーズンは59試合で14ゴール、9アシストの23ポイントと本来の実力を発揮出来ませんでしたが、セイバーズの不調のためには彼の活躍が欠かせません!
ディフェンス
ラスムス ダーリン(Rasmus Dahlin)
誕生日 | 2000年4月13日 |
身長 | 191cm |
体重 | 88kg |
ポジション | ディフェンス |
スティック | レフトハンド |
背番号 | 26 |
国籍 | スウェーデン |
ディフェンスの1人目はラスムス ダーリン選手です!
アマチュア時代から、その世代のNo.1選手として知られていたダーリン選手。
2018年のドラフトでセイバーズから全体1位で指名されると、そのまま開幕メンバー入りを果たします。
開幕直後から活躍し、NHL史上5人目となる、19歳未満での30ポイントを達成。
ルーキーイヤーは9ゴール、35アシストの44ポイントを記録し、新人王の最終候補3人に選ばれました。
2年目となる2019−2020年シーズンも、59試合で4ゴール、36アシストの40ポイントを挙げ、順調に成長中のダーリン選手。
セイバーズの将来を担う大型ディフェンスとして、さらなる活躍を期待しましょう!
ラスムス リストライネン(Rasmus Ristolainen)
誕生日 | 1994年10月27日 |
身長 | 193cm |
体重 | 98kg |
ポジション | ディフェンス |
スティック | ライトハンド |
背番号 | 55 |
国籍 | フィンランド |
ディフェンスの2人目はラスムス リストライネン選手です!
フィンランド出身の長身ディフェンスとして注目されていたリストライネン選手は、2013年のドラフトでセイバーズから1巡目、全体8番目で指名を受けてNHL入り。
開幕からトップチームで活躍し、2015年12月にはディフェンスとしては珍しいハットトリックを達成します。
毎シーズン、40ポイント前後をコンスタントに記録し、安定したパフォーマンスを見せるリストライネン選手。
同姓のダーリン選手とともに、セイバーズの守備を支える彼に注目です!
ゴーリー
ライナス ウルマーク(Linus Ullmark)
誕生日 | 1993年7月31日 |
身長 | 193cm |
体重 | 97kg |
ポジション | ゴーリー |
キャッチハンド | 左手 |
背番号 | 35 |
国籍 | スウェーデン |
最後に紹介するのは、セイバーズのゴールを守るライナス ウルマーク選手です!
2018-2019年シーズンにトップチームに定着したウルマーク選手。
シーズン最初の出番となったアリゾナ コヨーテス戦で自身初となる完封勝利を挙げると、37試合に出場して15勝を記録。
当時正ゴーリーだったカーター ハットン選手のバックアップとして役割を果たしました。
②019-2020年シーズンはハットン選手と併用されながら、ハットン選手を上回る34試合位に出場し、前年を上回る17勝を挙げたウルマーク選手。
年齢定期にもまだ若く、来シーズンは正ゴーリーとしての活躍が期待されます!
まとめ
ニューヨーク州にある3チームのうちのひとつ、バッファロー セイバーズのご紹介でした!
ここ数年苦しいシーズンが続きますが、若いタレントが力を発揮し、中堅選手がそれを盛り立てる働きをできれば、悲願のプレーオフ進出も夢ではありません!
バッファローに旅行する機会はなかなかないかもしれませんが、トロントに行く機会のある方はぜひ足を伸ばしてみましょう!
バッファローウイング、美味しいですよ!!
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