NHLのサラリーキャップとは?戦力均衡のための大切な仕組みを解説!

NHL

NHLファンの皆さん、「サラリーキャップ」という言葉を聞いたことがありますか?
日本語に訳すと、「年俸の上限」という意味の言葉です!

NHLでは、金満チームが優秀な選手を抱え込んでリーグのバランスが崩れることを防ぐために、選手に支払える総年俸の上限が定められています。
この記事では、そんな「サラリーキャップ」という制度について解説していきます!

サラリーキャップとは

制度の目的

サラリーキャップとは、前述の通りリーグ内のチーム力のバランスを保つための制度です。

NHLは31チームがアメリカ、カナダのあらゆる都市に点在しています。
もちろん各チームができる限りの経営努力を尽くしていますが、それでも都市の経済力や規模によってどうしても稼ぎに差が出てしまいます。
そうなると、大都市に本拠地を置いて稼いでいるチームは優秀な高年俸選手をたくさん抱え込み、小規模都市で収益力の弱いチームとの戦力差ができてしまいます。

NHLは、リーグとして「チームの戦力差が小さい方がレギュラーシーズンやプレーオフが盛り上がり、結果としてリーグの収益が増える」という考えを持っています。
そこで、サラリーキャップという制度を設けてチーム力の均衡を保っているのです!

金銭面においては各チームが同じ条件でチームづくりをすることになるので、GM(ゼネラルマネジャー)の手腕が試されます。
チームの将来の成功は、GMをはじめとする首脳陣が担っていると言っても過言ではありません!

制度の概要

全チーム共通で設定されるサラリーキャップですが、その金額はNHLの収益額によって決められるため、上限額は毎年変動します。
最近はリーグの収益性がどんどん上がっているので、サラリーキャップも年々拡大傾向にあります。

サラリーキャップにより総年俸の上限額が定められていますが、1人の選手に支払える年俸の上限もサラリーキャップの20%までと決まっています。
また、どのチームもサラリーキャップの上限いっぱいまで年俸を払わなければならないわけではありませんが、ケチすぎるチームが出るとそれはそれで不公平になってしまいます。
そこで、サラリーキャップと総年俸の差が1,600万ドル以上になってはならないと定められています。

例.そのシーズンのサラリーキャップが6,000万ドルだった場合

  • 1人の選手に支払える年俸の上限は1,200万ドル(6,000万ドルの20%)
  • チーム総年俸は4,400万ドルを下回ってはならない(6,000万ドルー4,400万ドル=1,600万ドル)

キャップヒット

サラリーキャップに対応する指標が「キャップヒット」です。
キャップヒットとは、「それぞれの選手の契約満了までの総年俸」を「契約年数」で割ったものを指します。

「各選手のそのシーズンの年俸を単純に足し上げた金額」ではなく、「各選手のキャップヒットの合計」がサラリーキャップを超えないように制度設計されているのがポイントです。
これは、チームが選手の年俸をシーズンごとに変化させて、総年俸額を不当にコントロールすることを防ぐための工夫です。

キャップスペース

サラリーキャップとキャップヒットの差を「キャップスペース」と呼びます。
各チームは、常にキャップスペースと睨み合いながら選手補強やトレード、また時には選手の放出を含めたチームづくりを考えています。

キャップスペースを空ける方法

ここまででサラリーキャップの基本についてお分かりいただけたでしょうか?
最後に、「選手補強したいけど、キャップスペースが足りない」というチームが取る代表的な方法をご紹介します!

トレード

最もオーソドックスな方法が、選手のトレードです。
高年俸のスター選手を補強したい場合は、自チームの若手〜中堅選手複数人をトレードの弾とすることでキャップスペースを空け、その見返りとして高年俸選手を獲得します。

バイアウト

次に取られるのがバイアウトという方法です。
バイアウトとは、選手の残りの契約期間をチームが買い取り、契約を終了させる制度です。
簡単にいうと、違約金を払って選手を解雇するようなイメージですね。

契約の買い取り額は、対象の選手が25歳以下の場合は残りの契約期間の年俸の1/3、26歳以上の場合は2/3です。
バイアウトを行うと、元の年俸とバイアウト費用の差額分、キャップヒットを大きく減らすことができます。

ウェイバー

キャップスペースを空けるもうひとつの方法がウェイバー(選手所有権の放棄)です。

NHLでは、選手が若くNHLでのキャリアが短い場合を除き、選手を下部リーグのチームに送る際にはその選手の所有権を一旦放棄することになります。
他のチームは、選手がウェイバーされてから24時間以内であれば、その選手を全く同じ契約内容で自分のチームに引き入れることができます。
ウェイバーされた選手を獲得しても元のチームへの補償は発生しないので、他のチームは比較的ローリスクで新たな選手を獲得することができます。

キャップスペースに苦しむチームは、選手をウェイバーしてその選手が他チームに獲得されることを狙います。
ここでうまく選手が移籍してくれればキャップスペースに空きを作ることができますが、その選手の契約年俸が高額だったり、期間が長かったりすると他チームは獲得を尻込みします。

ウェイバーした選手が他チームに獲られないとキャップスペースは空かないので、その場合は前述したバイアウトでコストをかけ、少しでもキャップスペースを空ける、という選択が取られることが多いです。

まとめ

サラリーキャップの仕組みについて解説してきました!
詳細を書きましたが、複雑で分かりづらいですね!笑
とりあえず「各チームは選手に支払える年俸の上限が決まっていて、1チームが有名選手を独り占めすることはできないんだな」ということがわかれば十分だと思います。

サラリーキャップによって選手の移籍が活発化し、各チームの新陳代謝が促されています。
これによって戦力が流動化し、強豪チームが固定化されることなくリーグの戦力図が年々変わるので、リーグは常に魅力的な状態を保てるんですね!

チームの栄枯盛衰の仕組みについても、別の記事で紹介できればと思います!
今回も最後までお読みくださり有り難うございました!

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